マスコミが口汚く濃厚診療と宣伝しても医療はこのまま

2012.01.20

クスリの過剰投与をマスコミが非難するのは、「医療費に占めるクスリの割合が三割」と欧米に比べ高すぎるせいです。しかし日本の一人当たりの医療費が欧米の半分程度なので、同じ値段のクスリでも日本での三割は欧米では一・五割になります。また日本のクスリの値段は欧米より平均一・五倍高いとされています。このことから日本のクスリの量は欧米に比べ多いとはいえません。問題はクスリの量ではなく、クスリの値段が高すぎることです。

(参考)
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もしクスリに関して非難するのであれば、クスリ漬け、あるいは薬価差益などと非難するのではなく、厚生省が設定する個々のクスリの値段が高すぎることを非難すべきです。クスリの費用について、患者の医療費と給料が無関係である公立病院の医師と、私立病院の医師とを比較してみると面白いことがわかります。一人の患者に処方するクスリの費用は両者ともに同じ程度なのです。つまりクスリの過剰投与が病院経営のためと考える一般常識はまちがいなのです。日本ではクスリの処方は三割が院外薬局になっていますが、クスリが病院経営の役に立つならば病院が院内薬局を手放すはずがありません。このように世間で考えるクスリの過剰投与は病院の儲けのためではありません。では何か問題かと言うと、「クスリを多く投与することが患者の利益になると思い込んでいる医師の意識」そのものなのです。この社会病理が改善されなければ、マスコミが口汚く濃厚診療と宣伝しても医療はこのままです。