見ることができる可視化

2011.07.14

「物理的な実体をもつ「タンジブルユーザインタフェース(TUI)」というコンセプトを提唱してきたのが、米国マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボ副所長・教授の石井裕氏だ。1995年にメディアラボに招かれて以降、TUIの研究を進めてきた。一般的なグラフィカルユーザーインタフェース(GUI)とはまったく異なり、手で触れて直接コントロールでき、それによって情報が実在すると確信させる。協調作業の可能性も重視する。そんな新しいインタラクションデザインを探るなかで、手を伸ばしてもさわることのできない「光」は、対立項として存在してきた。光を、多様な表現媒体に置き換えてみる観点が欲しい「私たちの世界は、光、ピクセル(画素)と呼ばれるビジュアルエレメントであふれています。これに対し、ただ受け身で見るだけ、消費するだけでは創造にはつながりません。向こうの世界からの出力に対し、創造者は自分のアイデアを表現し、コンピューターに入力し、編集・発信しなければならない。光の素晴らしさを理解し、尊敬しつつ、欠けている部分を補わなければいけません。そのためには、実在し、手でつかんで操作できるユーザーインタフェースが必要なのです」2000年にデザインした「ミュージックボトル」は、人類が何千年もなじんできたガラス瓶を用いるTUIで、これにはLEDのデジタルライティングを組み合わせている。