猫の像を置くのは遊郭の文化だった

2011.04.18

酒屋、乾物屋、小料理屋など、個人の小ぢんまりした店の棚で見かけることが多いのが、招き猫の置物である。とくに花街関連の業種や飲食店の店主に縁起かつぎで置く人が多いとされる。招き猫の由来には諸説あるが、江戸の遊女・薄雲が猫をかわいがっていたことから、模造品が日本中に広まったという。また、江戸時代に流行した招き猫が今戸焼製だったことから、今戸焼の地元・浅草の老女の話も伝わる。駄菓子屋商売がつぶれそうな老女の夢枕に猫が立ち、招き猫像の知恵を授けたというのだ。そのお告げどおりに今戸焼の窯元に猫像を作らせたところ、たちまち人気となり、老女の商売は盛り返したという。化け猫、泥棒猫など、何かと悪役にされがちな猫の、唯一のハッピーエンドといえるかもしれない。こうして商売人の間で人気になったのである。
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